地 球 環 境 塾


かけがえのない星、地球の壊れていく環境について考えてみましょう

地球温暖化
大気の汚れ
減少する熱帯林
破壊するオゾン層
エコロジーな車

家庭内の環境破壊
ゴミのリサイクル
汚染される水

ダイオキシンってなあに?


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◇地球温暖化

地球全体の平均気温は過去1世紀で0.3〜0.6℃の範囲で上昇している。原因は二酸化炭素などの温室効果ガスの増加で、このままの増加率で排出量が増えれば2100年に地球の平均気温は2℃上昇するといわれる。この上昇率は過去1万年の間に例を見ないもので、近未来、多大な被害をもたらすと予想されている。

その被害

[海面の上昇]
温暖化によって、過去1世紀の間に、10〜20cm高くなった。平均気温が2℃上昇すると、海水の膨張や、南極や北極の氷がとけ、さらに50cm高くなり、広大な面積の陸地が海面下に沈む。地域によっては、30cmの海面上昇で、30m以上の海岸線の後退が起きる。


[森林の生態系の破壊]
気温が2℃上昇すると、植物の適応域が垂直方向で600m移動するが、この急激な気候変動についていけず、森林、野生生物に破壊的な被害が出る。また、世界の穀物市場に混乱をきたし、地球規模の飢餓がおとずれる可能性がある。


[その他の被害]
集中豪雨の増加や、雪解けが早まり、ダムなどの貯水量の不足や、野生生物の生育に必要な干潟の減少、電力の不足、海流の変化による漁獲量に影響などの被害が予想される。


◆温暖化の原因◆

[エネルギーの消費]
石油やガス、石炭などの化石燃料を、世界中で毎年約235億tの二酸化炭素を消費している。この消費は、世界の人口のわずか4分の1しか占めない先進国が世界の4分の3を消費していて、日本は、1人当り毎年10.3tの二酸化炭素を出している。これは世界平均の2.4倍、アジア平均の5.1倍。


[温室効果ガス]
温室効果ガスには、二酸化炭素、フロン、メタン、亜酸化窒素などがあり、なかでも二酸化炭素は奇与率63.7と一番の原因物質。温暖化を食い止め、大気中の二酸化炭素を現状レベルで維持するには、排出量を60〜80%減少しなければならないとしている。


◇大気の汚れ

自動車、工場などから排出される排ガスの増加で、年々汚染がひどくなっている。空気の汚れは、肺がんやぜん息、花粉症などの健康障害と、自然破壊をもたらしている。

その被害

[酸性雨]
自動車、工場、発電所などから排出される、排煙、排ガスなどに含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物が、大気中で硫酸や硝酸に変化し、雨や霧に吸収されて酸性化して起こる。酸性雨が降ると、まず植物に影響を与え、葉の気孔を侵して呼吸を困難にして枯らしてしまう。また、川や湖も酸性化し、正常の値、pH6.5からpH6.3以下に下がると稚魚への影響が出始める。スゥェーデンでは、8万5,000の湖のうち1万5,000の湖で魚が生息できなくなっている。


[花粉症]
スギ花粉が原因とされているが、ディーゼル自動車が排出される“ディーゼル微粒子”と強い関係にあることがわかってきた。
<ディーゼル微粒子>ディーゼルエンジンの不完全燃焼で発生する直径2ミクロン以下の微粒子で、細胞の突然変異や、ぜん息、肺気腫を引き起こす元凶。


大気汚染の原因物質

[一酸化炭素(CO)]
燃料の不完全燃焼が原因で、おもに自動車から排出される。


[窒素酸化物(NOx)]
燃焼によって空気中の窒素と反応してできたり、燃料に含まれる窒素分が燃焼で酸化して発生し、肺などの呼吸器系に悪影響を与える。おもに自動車の排ガスが原因。


[硫黄酸化物(SOx)]
石油などに含まれる硫黄分が、燃焼し発生する刺激性ガスで、気管支炎などを引き起こす。


[炭化水素(HC)]
自動車、ガソリンスタンド、有機溶剤などを扱う工場から排出され、窒素酸化物とともに光化学スモッグの原因物質。



◇減少する熱帯林

世界の森林面積は約35億haで、陸地の約27%を占めている。その中の熱帯林は、1980年19億1,000万haだったものが1990年には実に1割が破壊され減少した。また、熱帯材の大量輸入国である日本は世界の熱帯丸太の輸入量の約半分を占めている。

その被害

[野生生物種の絶滅]
1990年から2020年の間に熱帯林の減少により、全世界の5〜15%の生物種が絶滅すると予測されている。これは、地球上に存在する1,000万種の生物のうちで、1万5,000〜5万種が1年間で絶滅することになる。


[二酸化炭素吸収の激変]
植物は光合成で二酸化炭素を吸収するが、吸収量は熱帯林では、1haあたり8tで、年間1,700万tの森林減少だと、1億3,600万tの二酸化炭素の吸収量が減少することになる。

減少をくいとめる要素

[熱帯材の使用の削減]
熱帯材の主な用途は、建築用・家具用・パルプ用などがあり、パルプ用の木材使用量は再生原料として使われているとはいえ、増え続けていて、製材くずも使用されるが、丸太をそのままチップにしてしまうケースも多い。また、割りばしは、かつては間伐材の利用法として森林保護に一役かっていたが、現在、大量使用されているものは、丸太から作られていて、1988年の使用量は200億膳を超えている。

減少をくいとめるには、熱帯材の製品をムダに使わず、すぐに捨てないようにすることが大切で、また、国内林業の見直しと、国内材の利用と保護を進めて、必要以上に熱帯材の輸入を控えることが重要だ。



◇破壊するオゾン層

オゾン層は高度15〜30kmの成層圏にあり、30億年かけてつくられ、太陽からふりそそぐ生命にとって有害な紫外線を吸収しているが、フロンガスや六フッ化硫酸などの人工的な温室効果ガスによって、破壊されている。

その被害

[紫外線の増加]
1995年冬、北極のオゾン層は過去最悪の30%破壊されたと観測されている。オゾンが1%減ると地上に届く有害な紫外線は2%増えて、人体への影響として皮膚ガン、白内障の増加、免疫機能の低下などや稲や大豆などの農作物への被害と、生態系への影響として水生生物、とくに、動・植物プランクトンなどの小さな生物への悪影響が出る。2020年にはオゾン層の3分の2が破壊されると予測されている。

オゾン層を破壊するフロンは数十年かかって、成層圏に到達する。現在、破壊しているのは数十年前に排出されたフロンだ。1995年に特定フロンは全廃されたが、その後もオゾン層の破壊は深刻に進んでいる。

家庭内のフロン

[冷蔵庫・カーエアコン]
300リットル程度の冷蔵庫で、冷媒として約200gのフロン12が使用されていた。断熱材の発泡材として800gのフロンが含まれる。廃棄処分される際に大気に放出される。カーエアコンには冷媒として約700gが使用されガス交換や廃棄で放出される。

[ルームエアコン]
冷媒にフロンHCFC22が約700g使用され、廃棄処分される際に大気に放出される。

[マットレス、ソファー、畳]
ウレタンには、発泡材としてフロン11が使用され、ウレタンの気泡に詰まっていて廃棄焼却される時に放出される。

[パソコンなどの電子機器]
半導体や、精密機械の部品の洗浄にフロン113などが使用されていた。洗浄工程で気化し、放出される。

特定フロン用途
代替フロン
CFC11ウレタン発泡材HCFC141bなど
CFC12カーエアコン、冷蔵庫の冷媒HFC134aなど
CFC113電子部品の洗浄、ドライクリーニングHCFC225など
CFC114ウレタンの発泡材、エアゾールHCFC123など
CFC115冷凍機の冷媒HCFC22など
●代替フロンHCFCは、特定フロンよりオゾン層を破壊する能力が20分の1程度で弱いが、2020年に全廃が決まっている。

●代替フロンHFCは、塩素原子を含まず、オゾン層を破壊しないが、二酸化炭素の3,000倍の温室効果があり、温暖化の原因となる。

フロン分子は紫外線のエネルギーで分解し、塩素原子となり、オゾン分子の酸素原子と結びつき一酸化炭素と酸素分子となる。
一酸化炭素は成層圏にある酸素原子と結びつき、塩素原子と酸素分子が出来る。出来た塩素原子は再び反応をくり返す。この連鎖反応で、フロン分子は数万個のオゾン分子を破壊していく。


◇エコロジーな車

地球温暖化の原因物質であるニ酸化炭素の日本の全排出量のおよそ2割、酸性雨の原因物質である窒素酸化物の4割が自動車の排気ガスから出ていて、特にディーゼル車からの割合が高い。ガソリンや軽油に代わる次世代のクリーンエネルギー自動車が望まれている。

環境にやさしい車たち

[電気自動車]
排気ガスをまったく出さないので、次世代の主役として期待されているが、バッテリーの小型 軽量化や走行距離、充電時間の短縮などの技術開発、コストダウンが今後の課題である。日本では、2010年導入台数を40万台を見込んでいる。


[ハイブリッドカー]
電気モーターと従来型のエンジンを組み合わせている車で、減速、停止する時のエネルギーで発電し、バッテリーに蓄え、発進、加速の時にモーターを回転させ、エンジンの補助をする。これまでのバスなどに比べ窒素酸化物が2〜3割、黒煙が7割低減する。2010年導入台数180万台を見込んでいる。


[ソーラーカー]
ソーラー(太陽電池)で発電し、モーターを駆動させて走る究極のエコカー。ソーラーの蓄電能力など、実用化するまでに課題が多い。



[天然ガス車]
家庭に供給されている都市ガスの原料の天然ガスを燃料としている。天然ガスは、硫黄分などの不純物を含まないクリーンエネルギーで、黒煙も排出されないが、燃費、燃料供給体制が今後の課題である。2010年導入台数100万台を見込んでいる。


[メタノール車]
従来の燃料の代わりに、メタノール(メチルアルコール)を使用する。窒素酸化物などの大気汚染物質の排出が、ガソリン車の3分の1と低く、黒煙も出ない。すでに自治体や一部の企業で使われているが、メタノール燃料の供給体制や、量産されていないため価格が高いのが今後の課題である。2010年導入台数22万台を見込んでいる。


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